卒園アルバム制作のヒント

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2021.9.10

今さら聞けない、卒園アルバムに出くる専門用語

今さら聞けない、卒園アルバムに出くる専門用語-タイトル

今回は、卒園アルバム制作に携わる方が必ず耳にする「専門用語」を解説いたします。今さら聞けない言葉はここにありますでしょうか?

今回のテーマ:理解できない用語に遭遇したら業者に速やかに確認しましょう
この記事はこんな問いにお答えします
  • 業者が言う用語が理解できない
  • みんななんで知ってるの?
  • 専門用語分からないと困る?

さっぱり理解できない

こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。

今回は専門用語の解説です。なんとなくわかってるつもりの用語が明確になり、違った解釈を発見できると思います。

知識を明確にすれば、制作の効率も格段に良くなるでしょう。まずは手始めにこんなシーンをご紹介します。

卒園アルバム委員のミーティングの一コマ、リーダーからAさん撮影の写真について言及がありました。

「写真の解像度見たら150dpiで横幅200ピクセルだった。これを印刷推奨解像度にリサイズすると画質劣化になるんだよね。

Bさんにオンラインストレージで送るから、実際に原稿で使う予定のサイズで足りるか確認してもらえる?そういえばその原稿、業者への入校は2週間後だっけ?」

さて、あなたは上の文章を正確に理解できますでしょうか。ここで発言された「専門用語」を拾ってみると…

解像度 / dpi / ピクセル / リサイズ / 画質劣化 / オンラインストレージ / 入校

7つありました。上の文章を噛み砕いて簡単に表現すると…

「写真の画質が今ひとつで、このままだと印刷したあと綺麗に見えないんだよね。

Bさんにネットを使って写真送るから、今予定してるサイズでどう見えるか確認してもらえる?そういえばその原稿、完成させて業者に渡すの2週間後だっけ?」

となります。今日はそんな「なんとなくわかるんだけど、正しく理解していない」と思われる専門用語について簡潔に説明をいたします。

専門用語がわからない

背表紙
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誰もが理解してるようで実はそうではないのが、この「背表紙」です。この背表紙の指すところを「裏表紙」と勘違いされてる方がとても多いのが事実です。

背表紙は「表紙と裏表紙に挟まれた〈タイトルが縦書きで入る〉部位」を示します。確かに「背」というと体では裏側にあたることから、こう解釈しても無理もありませんね。

見返し
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アルバムの表紙を開き、その表紙の真裏の「白い面」とその右側の「白い面」を示します。裏表紙の真裏もこれにあたります。

本文ページと表紙裏表紙を接合するために設けられる部位であり、通常ここには印刷が入りません(あっても制作会社のクレジット程度です)。

扉ページ
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扉ページはその製本によって「ある・なし」があります。上記の「見返し」をめくった本文ページとの間にある一枚紙を示します。

通常この扉は、その名の通りアルバムの玄関的な役割に値します。そのアルバムがどういった内容なのか…をタイトルや園名、クレジットなどが端的に表現されているのが一般的です。

ノド
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製本時に全ページを接合するための部位。アルバムを閉じた状態で表紙裏表紙を見ると、背に隣接した部分に「若干のくぼみ」があるのが分かります。

これがノドです。表紙裏表紙に写真や、園児が描いた絵を掲載する際、通常このノドを外して行います。全面印刷を余儀なくされる場合は、そのノドに写真の重要な部分がかかってないかを確認します。

銀塩プリント
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簡単に表現すると「プリント写真同様の印刷で高精細」となりますでしょうか。

つまり、DPEショップ(これも専門用語でしょうか-笑-写真屋さんですね)で普段プリントする「写真」の大型サイズをアルバムの製本台紙に直接張り込んだものとなります。

印画紙に塗布されたエマルジョン(乳剤)という成分が、現像液と化学変化を起こし発色するのが銀塩プリントの仕組みです。

たった1つのドットで1,670万色もの色を再現。微妙なハイライト部からシャドー部まで、染料や顔料を紙上に吹き付けるインクジェットプリントでは表現が難しい、自然でなめらかな階調表現を可能にします。

キッズドン!では「ハードカバー フルフラットスタンダード」にこの銀塩プリントを採用しています。

オンデマンド印刷
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印刷用の版を必要としないため、印刷時間の短縮、小部数対応、低価格化が実現します。ここ10年ほどの間で、高性能なオンデマンド印刷機器が登場し印刷品質も格段に向上し、他の印刷にひけをとらぬ再現性が約束されています。

オフセット印刷
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こちらは、その原稿ごとに「版」を制作し、4色の色を重ね合わせて印刷を行います。小部数では印刷コストが高額となることから、少人数園児のアルバムには不向きと言えます。

前述の通り、いまやオンデマンドとの格差をほとんど無いことから、あえてオフセットの選択をする必要もないでしょう。

トンボ(トリムマーク)
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業者から提示された原稿の四すみに「かぎかっこが二つクロスしたようなマーク」がついています。これをトンボ、またはトリムマークと呼び、そこの位置で原稿を裁断するかをマーキングする役割を持ちます。

つまり、通常原稿を制作する際は、実際の印刷領域よりも一回りはみだして背景画を敷いたり、わざとオブジェクトをオーバーさせたりするのが通例なのです。

反対に「どこが裁断ポイントか」を確認しておかないと、仕上がりを見て意に反するカットだったと後悔することとなります。ご注意ください。

クラウドサービス
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インターネット経由で、コンピュータで扱うソフトやデータを、サービスとして利用者に提供するものです。

例えば卒園アルバム委員が写真共有で使用するGoogleフォト、オンライングラフィッツールのCanva(キャンバ)が挙げられます。

操作はWeb上の画面で行い、そこ形成されたデータやファイルはネット上のサーバーに蓄積され、それをどこにいてもネットを通じて取り出すことができる環境がクラウドサービスです。

オンラインストレージ
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これもクラウドの仕組みを使用したものです。データをネットを通じてサーバーに保管し、そのサーバーからダウンロードでデータを取り出す…という仕組みです。

このオンラインストレージが生まれる前は、写真の送受信は1〜3点程度をメールに添付して行うのが通例でした。メールはサーバー制限があることから多量の送受信ができません。ですが、オンラインストレージは「ギガ単位」の大容量ファイルをいっきに送受信することを可能としました。

キッズドン!はファイヤーストレージというクラウドサービスと提携し、ここにサーバーを設置して、お客様と写真の送受信を行っています。

圧縮Zip形式
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Zipとはデータを圧縮する形式の1つです。複数のファイルを1つにまとめ、容量を小さくし、ネット上にひとつのファイルとして行き交うようにできるします。

例えば多量の写真をいっきに送信するとき。フォルダに写真をまとめて、それをオンラインストレージの送信しようとしても、それは「フォルダ」と認識してるため選択できません。

ですが、このフォルダを圧縮Zip形式に変換することで、これを「ファイル」と認識されることにより、送信が可能となります。

ダウンロード後は圧縮Zip形式で保存されることが一般的ですが、ダブルクリックで「解凍」され、元の品質のままフォルダの中身を使用できます。

dpi
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解像度を表す単位で、dots per inchの略になります。

1インチの幅の中にどれだけドットを表現できるかを表します。通常写真撮影の直後は「72dpi」で記録され、モニターやスマホスクリーンで表示する際も72dpiで再現されます。これが印刷の場合最低でも300dpiの解像度が必要となり、72dpiの元画像を300dpiに変換する必要があります。

この際、密度を高めることから、画像は元画像サイズよりも縮小されます。卒園アルバム用の写真はなるべく大型サイズで撮影しとくのがベストと言えます。

画質劣化
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印刷仕様の300dpiに変換した後の画像を見ると「カクカクした感じ」や「にじみのようなものが見える」ことがあります。

これは300dpiに変換する前の画像のサイズが小さく無理に画質を向上させたことから発生したもので、これを画質劣化と呼んでいます。

キッズドン!のおまかせコースの一番始めの作業として、お預かりした写真が、印刷製本に適してるかの確認を行います。

ピクセル
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コンピューター上で画像を扱う際の「色情報」の最小単位をピクセルと呼びます。

写真のプロパティを開くと、そこに1800×900ピクセルという単位で、画像サイズが書かれています。

ピクセルのサイズ感がわからない方は「それって何センチ?」と疑問に思われるかもしれません。下にそれに関する記事のURLを貼りますのでご覧ください。

画素数
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画素数とはデジタル画面を構成する最小単位。単位はpx(ピクセル)になります。「ん?前にピクセルが出てきたけど同じもの?」と思われるかもしれません。

ここでは細かい解説は混乱を招くだけですのであえて省略をしますが、この画素数の言葉を聞く質問は「カメラの画素数はどのくらいあれば大丈夫?」というものです。

入校
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入校とは印刷に基づく原稿や、それに付随する素材等を業者に収めることを言います。例えばお客様が「切り貼り」で制作し、完成した原稿を業者に送る行為を「入校」と言います。

初校
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業者からお客様に、業者制作の完成した原稿を提示し、確認いただくプロセスを「初校」と表現します。

キッズドン!が制作した原稿をPDFで出力し、お客様に送付し、画像差し替えの修正がないかを確認いただく…このようなシーンが「入校」と言います。

尚、修正により原稿が業者に戻されることを「初校戻し」、それを直して再度お客様に提出することを「再校」と呼びます。

校了
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入校→初校→再校のやり取りをし、お客様より「印刷OK!」の指示をいただくことを「校了」と言います。ちなみに、「最後にここを直して印刷にいっていいからね。こっちに戻さなくていいよ」といったケースは「責了」と呼びます。

トリミング
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写真の一部を切り取り使用すること示します。時にこのトリミングを「切り抜き」と勘違いされることがあります。

切り抜きは一般的は、切り抜く対照のシルエットに沿ってカッティングを入れるやり方を示します。トリミングはあくまでも「四角」で写真の一部をカットすることを示します。

る意味このトリミングで卒園アルバムの原稿の見え方はガラリと変わります。キッズドン!はトリミング指定以外の写真も、その意図を壊すことのない程度に、背景を少しカットしたり人物を中心に位置するようにしたりなどのトリミングを、ほぼ全ての写真に施します。

フレーム
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フレームとは写真枠を示します。写真をフレームで囲むことにより、さらにその魅力を引き出す効果があります。

また、原稿全体を華やかにしたり、かわいらしさを演出する働きがあり、卒園アルバムデザインでは欠かせぬ素材となります。

キッズドン!では、無料でダウンロードできるフレーム素材をご提供しています。写真の部分が透明化されてるので、様々なパソコンソフトに対応し、すぐに使用することができます。

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Webソフト
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Webソフトはオンラインソフトとも呼ばれ、手元のコンピュータにソフトが無くとも、Webにアクセスすれば使用できるソフトを示します。

最近のwebソフトはプロ使用のソフト顔負けの機能を有し、さらに直感的に使用できるとあり、つくづく時代の変化に驚くばかりです。

代表的なところではグラフィックツールの「Canva」、動画編集の「Flexclip」などでしょうか。

ページネイション
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ページ構成を示します。1-2ページは卒園生紹介ページ、3-4ページは春の遠足、5-6ページは運動会…といった形で、どの行事がどのページに掲載されるか構想することに値します。

卒園アルバムでの第一歩はこのページネイションの計画が必須となり、そこで構想された内容は、卒アル制作の設計図となります。

テンプレート
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雛形(ひながた)と呼ばれ、クリエィティブな作業におけるある程度の形ができている仕様を示します。卒園アルバムのジャンルでいえば、原稿全体に写真を配置する枠があり、それに見合う写真を入れていく…というイメージでしょうか。

ですが、これがあったとしても納得ゆくレベルにはなかなか到達できないのが事実です。投入したい写真点数が枠数と異なる、縦横比率が違う、デザインイメージが違う…などなど、数点の画像で構成されるSNSのヘッダーデザインやホームページのトップページとはそもそも扱うものが異なります。

ちなみにキッズドン!が提供しているフレーム無料素材もテンプレートの一種と言えます。写真部分が透明化になっており、ダウンロードしたフレーム素材の背面に写真のサイズを合わせておけば出来上がり。よろしければご活用ください。

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おわりに

今回は、卒園アルバム制作に携わる方が必ず耳にする「専門用語」を解説いたしました。いかがでしょうか、ご理解いただけましたでしょうか?

ここに記載した内容以外で、ご不明な用語ごありましたら、どうぞご遠慮なくお問い合わせください。

今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。

卒園アルバムキッズドン!代表-宗川 玲子
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)

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