はじめての卒園アルバム
BLOG Archive
- 卒園アルバムTOP
- はじめての卒園アルバム
- 卒園アルバムを手作りする制作担当者が知っておきたい5種類のアルバムタイプ
2022.4.20
卒園アルバムを手作りする制作担当者が知っておきたい5種類のアルバムタイプ
卒園アルバム制作の担当者となったあなたが、まず想い浮かべるのは 「どんなタイプのアルバムにしようかな?」 ではないでしょうか。
そして「個性的で私たちにしかできないオンリーワンのアルバムにしたい」と理想を掲げるのが一般的な姿です。
- 往年同様の使用かオリジナリティを出したいか
- 印刷か手作りか
- 手作りならフィルム台紙アルバムか、スクラップブックか
- 印刷ならハードカバーかソフトカバーか
など、今まで見聞きした様々な「アルバムのカタチ」を頭に思い描くと思われます。
もしかしたら、ここまでの文章を読まれて
との声を挙げられたかもしれません。
そうです、印刷仕様でなくても、ハンドメイドで十分感動を与える卒園アルバムをつくることができるのです。
今回はそんな色々なアルバムのうち5種類をピックアップして「特徴」や「他のアルバムにはない魅力」を紹介してまいります。
- どんなアルバムすれば良いか検討もつかない
- 手作りで個性を出したい
- 予算がないけど大丈夫かな
- 手作りだと写真を合わせるのが大変じゃない?
目次
このブログの動画版がございます
このブログをダイジェストにした動画がございます。お時間のない方はどうぞこちらをご覧ください。
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
今回は「手作りにふさわしい5種類のアルバムタイプ」についてお話します。
なお、紹介する手作り用アルバムを用いて、卒園アルバムを制作する際の「計画」と「準備」のノウハウを別の記事で紹介しています。よろしければ併せてご覧ください。
わたしの時代はフエルアルバムでした
唐突ですが、私の卒園アルバムはペリペリとフィルムを剥がして写真を台紙に貼り付けるフエルアルバムでした。
初めのページに「私中心の写真」が4枚並べられ、担任の先生からメッセージが添えられた構成です。
そのページ以降は「フリー」となっており、卒園式の写真やプライベートの写真を自由に貼り付けられるようになっていました。
そして特筆するべきは「表紙」が自分が描いた絵であることです。
この頃から「絵表紙アルバム」があったんだ、それを今自分のメーカーで販売しているんだな…と少し感慨深い思いで懐かしくそのアルバムを見ています。
キッズドン!がお届けしている「フリー台紙仕様のリアル絵表紙アルバム」は、私の三女の卒園記念に個人的にプレゼントし、先日「どっちが上手?」と比較したところです…。
申し訳ございません、私のことは隅に置いて、本題に入ります。
まずはその「フィルム台紙アルバム」から紹介します。
1.フィルム台紙アルバム
写真を台紙に貼りつけ、フィルムと台紙の接着で写真を保護するフィルム台紙アルバム。
一般的に「フエルアルバム」の呼称のほうがピンとくるでしょうか。
写真の保存性や色彩保護の点においては、デジタル全盛の時代と言えどもまだまだ重宝されおり、アルバム王道の地位を誇ります。
特徴・メリット・デメリット
- 手作り
- 1冊づつ制作する
- プリント写真を使用
メリット
- 保存性が高い
- プリント写真であるため画像鮮明度が高い
- 写真のホールド性が抜群
- 温かみがある
- 絵表紙にできる仕様あり
- 体裁上デザインを考案する必要がない
- 先生への贈答品としても最適
デメリット
- 多くの写真掲載には不向き
- プリント費用が掛かる
- 個別の制作のため制作労力が掛かる
- 卒アルらしい演出に欠ける
- 大型タイプだとややかさばる
フィルム台紙アルバムと言って、瞬間的に頭に浮かぶイメージは、恐らく「縦幅横幅それぞれ30センチほどの大型アルバム」では無いでしょうか。
冒頭にも触れましたがが、私どもキッズドン!で提供している、園児が描いた絵がそのまま表紙と裏表紙になる「リアル絵表紙アルバム」もそのサイズです。
ですが、昨今は様々なフイルム台紙アルバムが発売されています。
スタイリッシュなフィルム台紙アルバム
手作りアルバム全般に言えますが、主流は「写真1〜3点」が入る程度の「コンパクトタイプ」です。
コンパクトでありながらも耐久性と写真の保存性は大型タイプと変わりません。
さりげなくお祝いの気持ちを伝えたい、シンプルに在園時の思い出を渡したい…といった趣旨に最適なアルバムと言えましょう。
なぜコンパクトが選ばれる?
コンパクトタイプが選ばれる理由として、
- 作業量の軽減
- おしゃれ
- 低価格
- 郵送費用が安価
などが挙げられます。
この内最も大きい理由が「作業量の軽減」です。
卒園生分のアルバムを制作する作業量は想像を超える時間と労力を伴います。
理想では印刷タイプのように多量の写真を切り貼りし、賑やかな雰囲気にしたくとも、「全ページそして全冊」をハンドメイドとなると、それには無限の時間が必要となります。
このことから「できる範囲で手作りし、かつおしゃれなテイストのアルバムを使用する」傾向が強くなっていると言えます。
このタイプのアルバムの一例
ハードカバータイプの表紙には1点の写真が入ります。中面167mm×167mmのスクエアタイプで、各ページを「綴じ」る部材にはかわいらしいリボンが使用されています。
ブラックカバーの重厚スタイルのこのアルバムは、中面のフリー台紙が追加できる仕様になっています。2点のビスによる着脱式のため、簡単に台紙の取り外しができます。
横幅190mm×縦幅235mmの貼り付け有効サイズをもつため、名刺カード6枚分程度を余裕で配置でき、卒園生紹介等に流用できるでしょう。
上の2点のアルバムはLOFTでの販売品です。(神奈川県横浜市-東戸塚オーロラモール店:2022年3月現在)
表紙部分に1点の写真が入ることから、外見からも卒園アルバムという印象を与えることができます。
マスキングテープやクラフトシールを合わせてオリジナリティあるアルバムに仕上げましょう。
写真は少なめ
前述の通り小型タイプであるがゆえに、多くの写真を掲載することはできません。
ですが、その分訴求力が高まり、受け取る側にインパクトを与えることができるでしょう。
また、写真点数少数は「制作労力」を軽減させます。
少ない時間で労力を掛けず、それでも良品を作って感動を提供することは、卒アル制作で理想とするセオリーです。
写真をそのままの状態でアルバムに載せると、そのサイズにもよりますが、平均1枚〜2枚程度の掲載が限界となります。
さらに多くの写真を掲載したい場合、次の方法が適切と思われます。
- 1.写真をトリミングや切り貼りして載せる
- 2.理想とするサイズに変更し、それをプリントして載せる
1.はプリントされてる写真の一部を、四角や丸型に切り取ったり、人型に切り抜いて使用することを示します。
2.はプリント以前の デジタル状態の画像をパソコン上で理想のサイズに縮小-拡大し、そのサイズで改めてプリント発注 を行う方法です。
この2.の方法については、詳しく解説している記事がありますので、どうぞご参照ください。
過度な装飾は不向き
フィルム台紙アルバム弱点は、過度な装飾に不向きな点と言えるでしょう。
フィルムと台紙は特有の接着素材で密着します。折り紙や厚みのあるシールなどをここに施すと、その周囲の密着性弱まり、空気だまりが発生したり、確実なホールドが出来なくなったりすることがあります。
どの程度まで装飾を行なって、正常な仕様を保てるかは、実際にお試しいただく以外に方法はありませんが、そんなことを気にせずもっと装飾を楽しみたいというのであれば、次に紹介する「スクラップブック」が適切でしょう。
2.スクラップブック
紙製の台紙に、写真や装飾品をノリやテープで貼り付ける仕様です。
保存性ではフィルム台紙アルバムには劣りますが、デザインの自由度は抜群です。
特徴・メリット・デメリット
- 安価に購入可
- ハンドクラフト感を演出
- 温かみがある
- 写真や装飾はノリやテープで接着
- 1冊づつ制作
メリット
- 安価である
- 高いオリジナル性
- オンリーワンの体裁
- もの作りが好きな方は制作が楽しめる
- 厚みあるオブジェクトも使用可能
- ブック自体に直接記述ができる
デメリット
- 一歩間違えるとチープ感となる
- 写真や装飾品のホールド感が弱い
- 写真を多く扱うのには不向き
- 個別制作のため制作労力が掛かる
スクラップブックと言うと、B4サイズやA3サイズに近い大型のブックタイプであり、中身は茶色いわらばん紙を少し厚くしたようなイメージを持ちませんか?
でも今の時代(?)はフィルム台紙アルバム同様、とってもオシャレなスクラップブックが世に出回っています。
このタイプのアルバムの一例
しっかりとしたハードカバーで覆われ、貼り付け有効サイズは「中面約180mm×180mm」。各台紙は2穴リングで閉じられています。180度のフラット開閉ができ、さらに台紙をオプションで追加することができます。
背の部分をリングコイルで綴じたキュートな印象を持つスクラップブック。貼り付け有効サイズは約150mm×150mm、きなりカラーの台紙はどんな写真も映えそうです。ブック全体を表紙と裏表紙についた紐を結んで閉じることができます。
上に掲載してる2種のスクラップブックもLOFTでの販売品です。(神奈川県横浜市-東戸塚オーロラモール店:2022年3月現在)
ここに様々な装飾品で写真を引き立てましょう。
装飾品は次のようなもので代用できます。
- デザインされた変形タイプのふせん
- シンプルにふちどりされた名刺カード
- 折り紙や千代紙
- ビビッドカラーやくすみカラーの色画用紙
- トレーシングペーパー
- メッセージカード
- 吹き出しシール
- マスキングシール(半透明)
- フリー素材の背景をプリントして使用
- フリー素材のイラストプリント
上の商品は「フリー素材のプリント系」を除いて全て100円ショップで買い揃えることができます。
この装飾品のサイズに合わせて写真サイズを調整→プリント発注し、ジョイントさせることで、ハイセンスなアルバムページを作ることができます。
関連記事とフリー素材提供サイトのリンクを掲載しておきます。
少ない写真で卒園アルバムと言える?
前項で紹介の「フィルム台紙アルバム-コンパクト版」や「スクラップブック-コンパクト版」そのサイズゆえ写真掲載は1ページに対し1〜2点に限られ来ます。
卒アル=たくさんの写真がおもちゃ箱をひっくり返したようにひしめき合ってる…というイメージを持たれてる場合、少数写真点数は不安となるでしょう。
ですが、少数写真でも問題無いと言い切れます。いや、かえって少数写真の方が喜ばれることが十分想定できます。
シンプルは心に刺さる
普段、数多くの写真を扱ってページデザインを行なってる卒園アルバムメーカーが言うのもなんですが、訴えかけるための情報量は少なければ少ないほど高まるものです。
反対に写真点数が多ければ多いほど、注目は散点することで訴求力は低下します。
一見手作りアルバムは、印刷タイプのアルバムと比較し、ゴージャス感や贅沢感に欠けると思われますが、そのイメージを逆手に取り、 シンプル=インパクト と捉えて制作に臨まれてはいかがでしょうか。
次はさらにシンプルを追求した内容です。
3.メッセージカード
ここでのメッセージカードは単体のカード仕様ではなく、3ページ綴り程度の帳票型を示します。
究極のミニマルシンプルアルバムの位置付けで検討されてはいかがでしょうか。
4面のページ綴りのカード。中面の貼り付けサイズは約150mm×150mmのスクエアサイズです。中面には「ドッド罫」が書かれるため、筆記の際に役立ちます。ひとまわり大きい無地の封筒が付属しており、郵送や手渡しの際の特別感を出すとができます。
特徴・メリット・デメリット
- メッセージを主とした訴求力抜群のスタイル
- 1つづつ制作する
- 卒園記念品として多く採用されている
- 印刷仕様のアルバムとの併用が人気
- 低予算で制作可
メリット
- 安価な本体価格
- 他のアルバムと比較し最も労力が掛からない
- シンプルゆえに深く印象に残る
- おしゃれ
- 簡易的に郵送ができる
- 保護者に制作の賛同が得やすい
- 先生への贈答品としても最適
デメリット
- 情報不足を感じさせるリスク
- 文章記述が苦手な方には荷が重い
- 保存性に欠ける
- 紙の重ね合わせ構造のため耐久性に難あり
メッセージカードを卒園アルバムの代用として使用される方は、意外にも多いのが事実です。
その理由は「印刷製本タイプ購入の予算が取れなかった」「アルバム不要の意見が多く本格的なものを制作できなかった」などのネガティブな内容がスタートラインであることが多いのです。
ですが、ポジティブに捉えれば、卒園生にちょうどいいサイズであり、内容もメッセージカードの方が喜ばれるかもしれません。
豪華なアルバムよりも、1〜3点程度の写真に、先生やご家庭の方からのメッセージがさりげなく添えられてる体裁は、在園中の「バースデーカード」にも似た魅力を感じることでしょう。
例えば少数ページで春夏秋冬をテーマにした「印刷タイプ」の卒園アルバムを制作し、卒園式に進呈。
後日、卒園式の集合写真や、掲載できなかった年明け行事の写真をメッセージカードに貼り、担任先生からのメッセージを添えて後日「郵送」する…
といった粋な演出もできます。
4.印刷タイプアルバム
一般的な卒園アルバムで、原稿をデジタル上に置き換え、印刷-製本化する仕様です。
お客様の問い合わせにて「手作りした切り貼り原稿は印刷タイプのアルバムにはできないのでしょうか」という内容が未だ多く、それは問題なく転換できることをお伝えしたくここに取り上げました。
特徴・メリット・デメリット
- 一般的にイメージされてるアルバム
- パソコンや切り貼りで制作された原稿を業者に入稿
- 業者デザイナーによるフルデザイン制作もあり
- 在園の思い出をくまなく掲載できる
- アルバムとしての存在感がある
メリット
- 多くの情報掲載が可
- 保存性に優れてる
- 印刷方法によっては写真より高精細
- おまかせ制作の場合、作業量が大幅に軽減
- 共通印刷が主のため各ページの原稿制作は1種で可
- 予算に応じてページ数やグレードを選択できる
- 業者によって個人別ページ個人別表紙の制作が可
デメリット
- 他のアルバムタイプと比較し高額
- 多くの写真を扱うゆえに選定に労力を要す
- 多くの写真を扱うゆえに制作に時間を要す
- 低予算印刷の場合思いのほか低品質の場合あり
しっかりと重みのあるハードカバー、本文はフラットに開閉する厚紙印刷、卒園生紹介から始まり、ラストはその年のニュースが掲載されている…
印刷アルバムと聞いてこんなイメージが浮かぶのではないでしょうか。
もちろん手作り原稿も対応できます
冒頭でも触れた通り、手作りの「切り貼り原稿」も対応できます。
見開きで制作した切り貼り原稿の原本を業者に送付し、業者はそれをスキャニングしてデジタルデータに置き換えます。
そのデータをページ順に並べて印刷製版を行いアルバムが完成します。
手作り原稿とデジタル原稿のジョイントも可
キッズドン!の場合ですが、アルバム全ページの内、数ページを手作りの切り貼り原稿、数ページをパソコンで制作したデジタル原稿の組み合わせでアルバムを作ることもできます。
また、数ページを手作りの切り貼り原稿、残るページを当社デザイナーによるおまかせ制作といった組み合わせも可能。
「全部を手作りするのは労力が掛かりするぎる…」といったご不安をこのようなアレンジで解決します。
ページ数と仕様の組み合わせで作る印刷タイプ
業者によりできるできないがありますが、印刷タイプの最大の特徴は「ページ数」と「仕様」を予算に応じてアレンジできる点にあります。
- 8ページから100ページ
- ハードカバー / ソフトカバー
- 本文使用の紙質が厚手 / 薄手
- 高精細印刷 / 通常印刷
- 自作原稿 / 業者デザイナー制作原稿
これらの選択要素を組み合わせて、理想に近いアルバムを作ることができます。
よろしければキッズドン!提供ののアルバムをご覧ください。
5.フォトブック
激安料金で制作できるものから高単価なものまで、幅広いグレードを持つフォトブック。
フォトブックメーカーによっては、写真の精度を大切にしている印刷方式ゆえに、一般的な印刷タイプアルバムにひけを取らないクオリティを実現し、あなどれません。
特徴・メリット・デメリット
- 低額から高額までの幅広い選択ができる
- テンプレート化されてる枠に写真をはめ込む簡易操作
- 画質にこだわることなく低予算でブックタイプを希望される方に最適
メリット
- 低予算で制作可
- オンラインソフトの優れた操作性
- 納期が早い
- 基本単品扱いのため個別目的に適している
- オンライン制作ゆえに委員同士で共有が可能
デメリット
- 手作り原稿は自ら原稿をスキャンしてデジタルデータにする必要がある
- 低予算の場合画質に期待はできない
- 1ページに反映できる写真が少数
- 卒アルらしい演出ができない
- メッセージの掲載が難しい
フォトブックタイプを選ばれる方は「園での主要行事の写真は各家庭で持っているため、あえて高額なアルバムを必要としない。作るのであれば記念誌程度の品質で良いではないか」という意見を持ち合わせている傾向が顕著です。
手作りの観点では、自らスキャンを行う手間がありますが、最近のコンビニに設置されてる「高性能コピー複合機」であれば、A3原稿を短時間で、さらに再現性の高い高画質でスキャニングできるため、さほどの負担にはならないと思います。
おわりに
今回は手作りする卒園アルバムにふさわし5種のアルバムタイプを紹介しました。
1冊1冊がハンドメイドで、作り手の想いが込められたコンパクトなアルバムは、印刷製本タイプのそれと比較し、独特の存在感があります。
園児が在園のころ、いつまでもバースデーカードを大切にしていたように、その手作りアルバムはかけがえのないものとして保管されると思います。
制作作業は骨が折れますが、ぜひ制作を楽しまれ、素敵なオンリーワンのアルバムをお作りください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
SNSで情報更新をお知らせします
ブログや、フリー素材の新作、ニュースなどの更新情報を、ツイッターとインスタグラムでお知らせしています。フォローしていただき最新情報をお受け取りください。