卒園アルバム制作のヒント
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2022.12.30
卒園アルバム作成で「やる気が起きない」ときにお試しいただきたい5つのこと
卒園アルバム制作者の悩みに多いのが「なぜかやる気が出ない」というやっかいな心理状態です。
今回はその「やる気」を妨げる原因と、それを克服する解決方法を紹介したいと思います。
- 物作りはきらいじゃないがやる気が起きない
- どんなデザインが喜ばれるか思い悩む
- 手をつけるも先に進まずつい後回しになってしまう
- 他の方の制作スタイルが知りたい
目次
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
多くのお客様との談話の中で「やる気がおきない」という漠然とした悩み事を聞きます。
その話を伺う度に、その原因が特定の内容に絞られていることに気づきます。
その原因は概ね下の5つとなります。
- 1.制作レベルのハードルを上げすぎて理想通りにならない
- 2.制作の時間がなく優先度合いが低い
- 3.アルバムを見る方の期待値を勝手に高めてる
- 4.思考を繰り返すのみで0(ゼロ)から1(イチ)を生み出せない
- 5.相談をしない
この5つの内容を、相談者Aさんの実体験から見出してみたいと思います。
思ように進まないAさんの卒アル制作
卒園アルバム委員は4月の役員会で発足し、私を含めて合計5名のメンバーで構成することに。
一眼レフでの写真撮影が趣味で、物作りにも興味があったことから、喜んでこの役員を引き受けました。
リーダーのBさんからの提案で、原稿制作には次のようなルールが設けられました。
- 原稿はアルバム委員で制作し印刷製本は業者に依頼
- 24ページ仕様を5名の役員に均等に割り振り制作を分散させる
- 他者制作の原稿に意見や提言を行わない
- 納品は5月中旬とし原稿制作完了は4月上旬
- 業者への質問問い合わせは個々から行う
フルタイムで働く身としては、原稿制作完了までゆとりの期間があることから、当初は楽勝で終わらせる自信がありました。
この期間があればクオリティの高い理想の原稿ができるだろうと自分を奮い立たせ、デザインのイメージを膨らませました。
- 1.みんなが喜ぶデザインはどんなものか
- 2.できれば高評価を得るような品質にしたい
- 3.オリジナリティを出したい
- 4.誰からも「おしゃれ」と感じてもらう雰囲気にしたい
多忙の日々に後回しとなる制作
頭の中でアルバムのイメージを膨らますのは簡単ですが、これが実際の制作となると想像以上に実行できないことがわかりました。
卒園アルバム制作は所詮ボランティア活動。
また必需品でもないことから、日々の生活を滞りなく送ることと比較しては優先度が下がります。
そして制作期間に余裕があることから「一日くらいやらなくても…」と気が緩み、その繰り返しが自分の首を絞めていきました。
やっと原稿に向かうも理想通りにならず
春からこの調子で日々を送り、夏到来ころに他の委員から「1回目の原稿ができました!」との報告が。
私が忙しさにかまけて制作を怠っていた間に、他の委員は時間を絞りだして作っていたんだ…
反省をしつつ翌日の夜にパソコンを開き制作に取り掛かりました。
理想通りにならぬジレンマ
制作には、日々使い慣れた「Word」を使用。写真選定と装飾に使うフリー素材は予め選定しておきました。
作業の進行とともに自分自身に苛立(いらだ)ちを覚えてくるのがわかります。
それは、なかなか「理想通りにならない」という状況からです。
私にその理想を現実にするデザイン技術が無いと言ってしまえばそれまでですが、どうにも「いいね」と言ってもらえるような代物ではないのです。
例えば「選んだ背景」「選んだ写真」「選んだフレーム」があり、単体ではとても素敵でありながら、三つ組み合わせるとミスマッチとなる…
人物をうまく切り抜けない、切り抜いたとしても原稿に配置すると周囲になじまない。
選定した写真が6名程度のグループものが多く、この手の写真が並ぶと表情も分からず、群衆の見え方から異様な雰囲気が…。
写真の選定からやり直す必要が頭をよぎると「正直やってらんないな〜」と心でつぶやき、ノートパソコンをそっと閉じる日が何回もありました。
制作に向き合うストレスと焦り
卒園アルバム制作は「ストレス」となってしまい、秋を迎えても、それまで以上に「やる気」が起きません。
他の委員からは「原稿できましたお知らせ」が不定期に届き、その度に焦りを感じ、でもどうしたらいいか分からない状況が続きました。
やみくもに画像検索を見てみたり、素材フリーサイトからテンプレートをダウンロードしてみるも、イメージと好みに合わず活用できませんでした。
自分自身で解決方法を見出すことできず、キッズドン!に相談を寄せた次第です。
以上がAさんのお話となります。
この境遇を冒頭で挙げた「5つのやる気が起きない原因」に照らし合わせて「解決方法」を見出してみましょう。
5つのやる気が起きない原因
1.制作レベルのハードルを上げすぎて理想通りにならない
Aさんは本制作の前の段階で「高品質なデザイン」を想定しています。
「みんなが喜ぶ」「好評を得る」「オリジナリティ」など自らハードルを引き上げました。
日頃からデザインに携わり、スキルも上々であれば、この理想を叶えることができると思います。
ですが、そうではないAさんにはいささか無理が生じたようです。
この解決策例
卒園アルバム制作で、頭のすみに置いておきたいこと… それは、
という事実です。
もちろんクオリティが高く見る方を驚かすレベルの原稿であるにこしたことはありません。
ですが、それを追い求めるあまり、理想離れした出来にうんざりしてしまったり、作業の手が止まってしまっては本末転倒です。
このことから「見る方の期待」は無いという前提に立ち、まずは自由に、そして「簡易的」に制作をしてみると良いでしょう。
簡易的の例を挙げてみます。
- 切り抜き中心→四角や丸のフレーム中心
- 行事全体を網羅するため多量の写真→ポイントを抑えて少数の写真
- 全ての写真を同等サイズ→メリハリをつけて大中小のサイズを設ける
- シンプルで寂しさを感じるのであれば文章配置を多用
1ページに40点ほどの写真を精魂込めて切り抜きを多用した内容よりも、1ページ10点程度の写真が加工無しで整然と並んでる内容の評価が高かったという事実もあります。
アルバム制作者としては「卒園アルバムらしく作らねば」という心境が強く働きがちですが、見る方としては「いかに見やすく構成されてるか」に注目が集まります。
まずは、写真をできる限り少数に絞り込み、それを整然と並べてみましょう。
そこから余力があれば、加工を施したり、背景パターンを設けて比較したりして、徐々に理想に近づけ、7割程度の納得で完了とするのが良いでしょう。
関連ブログがございますので、併せてご覧ください。
2.制作の時間がなく優先度合いが低い
Aさんはフルタイムワークで2児の母という「全く自分の時間を作ることができないであろう」環境に身を置いています。
そして無意識に「無駄な時間は省きたい」という思いのもと行動されてるでしょう。
卒アル制作については「たぶん相当な時間がかかるんだろうな」という漠然とした「時間の浪費」を想定することから、行動を起こす気になりません。
この解決策例
お試しいただきたいのは「一つの原稿を制作するために要す時間を計測」です。
写真選定→写真補正→レイアウト構想→本制作→デザイン作業の一連の作業にどのくらいの時間が掛かるかを測ります。
その後、納期までの間に「測った時間を何回入れることができるか」をシミュレーションします。
もし「測った時間」で十分な制作回数を確保できなかった場合、次の方法を検討すると良いでしょう。
- 1.作業量を減らす制作方法に切り替える
- 2.他の委員に相談し制作ページ数を減らす
- 3.テンプレートを活用する
1.は前述の「簡易的な制作」を例とした内容をお試しください。
2.は他の委員に負担を掛ける行為のため、いささか気が引けると思いますが、以外にも「まだまだ作れる、どんどん持ってきて!」という方はいらっしゃるものです。
3.については、Aさんは秋の季節にフリー素材のテンプレート等を試したみたけど好みに合わず… という結果でしたが、ここは「停滞」よりも「前進」することが大切ですので、再度活用を検討するべきと言えます。
テンプレートについては、成約したアルバム制作会社にお客様提供用のものがあることが通例です。
その際業者所有の「アルバム制作ソフト」を用いる必要がありますが、試して見るのも良いでしょう。
尚、私どもキッズドン!ではアルバム制作ソフトの提供はありませんが「背景とフレーム一体型」のテンプレートを100種類を進呈しています。
メリットとしては、
- 写真をテンプレートの背面に配置するだけ
- オンラインツールCanva(キャンバ)を使えばスマホ制作も可能
- 短時間制作で完了
などのメリットがありますので、ご興味あれば下のブログを併せてご覧ください。
3.アルバムを見る方の期待値を勝手に高めてる
前述の1.と同様のことになります。
制作者が高い志を持つことは素晴らしいことですが、自己能力を超えるレベルを作る必要は無く、自分のできる範囲内で「制作を楽しむ」ことが大切です。
自己能力以上を目指すと「制作ツール」のスキル取得への時間がまず必要となります。
また、理想と現実のギャップが広がることから、そのはざまでストレスも感じることでしょう。
見る方は、アルバム委員が力を入れる所とは別の部分を評価対象にしているものです。
その内容をテーマにしたブログ記事がございます。
4.思考を繰り返すのみで0(ゼロ)から1(イチ)を生み出せない
Aさんは制作の実践を行わず「どうしよう、こうしよう」と思い悩み、フリー素材の収集や、デザイン素案を繰り返し練るに終始する…
という状況を続けておられました。
つまり時間は経過するが、制作自体は全く進んでいない状態です。
頭の中で試行錯誤を繰り返し、疲労する割には成果につながっていない状況は、ストレスでさらなる疲労が押し寄せます。
この解決策例
出来ればこういった状況からはなるべく早く脱却するべきです。
なぜなら
からです。いや、非常に高い確率でイメージとは異なるものになるでしょう。
このことから、何はともあれ写真や背景画、フリー素材や写真枠素材を原稿上に散りばめ、原稿の上で最良の形を整えていくべきと言えます。
という方針で臨むべきと言えます。以外にもスムーズにことが進み、納得いく原稿に仕上がるものです。
5.相談をしない
Aさんは、他のメンバーの制作が順調に進んでいるのを見て「わたし全然出来ていない」とは言い出せなかったと言います。
負い目を感じるあまり「どうしたら上手く進められるか」「Cさんセンスあるから2ページ分お願いできないかな」などの相談をストレートに伝えられなかったのでしょう。
とてもその心境はわかります。
この解決策例
委員の人間関係にもよるので一概には言えませんが、出来れば「悩み事」が発生するごとに、ライトな感覚で他のメンバーに聞いてもらうのが良いでしょう。
目からウロコのような解決策が出るかもしれませんし、実は全員同じ境遇で、制作方法を根本的に変更する必要があるのでは…といった課題が浮上することもあります。
あるいは、今回のAさんが、私どもにご相談いただいた様に、早い段階にて成約業者に相談を持ちかけることも大切なことです。
業者は多種多様な質問を受け、その返答を持ち合わせてますので「影のサポートメンバー」として活用すべきです。
今、お話した「制作方法を根本的に変更する検討」についてですが、お客様制作から業者制作に切り替える例は少なくありません。
そのような内容をテーマにしたブログもぜひご覧ください。
進み出したアルバム制作
いくつかの解決策の提案を受けたAさんは、その内容を他のメンバーと共有し制作は本稼働しました。
実際に、委員の1名を除いてはAさん同様の悩みを抱いていたとのことで、Aさんの共有情報によって方向性が見えた… と、安心されたそうです。
この後、テンプレートを活用したり、写真点数を減らしたり、シンプルな体裁で訴求力を高めたりして、制作は順調に進行。
今までは「写真をもっと多く」「デコレーションをたくさん散りばめて」といった「足し算」での制作でした。
ですが、この機に「引き算」の制作に変更となり、いちまつの不安を抱えるメンバーもいたとのことですが「言いたいことを絞って伝える」原稿が完成したと、結果としては満足されたそうです。
おわりに
今回は、卒園アルバム制作者の悩みに多い「なぜかやる気が出ない」というやっかいな心理状態についてお話しました。
「やる気」を妨げる原因は概ね5つの要素に絞られます。
特筆すべきは「アルバムを見る方の期待値を高くし過ぎてる」ことから起こるストレスです。
「大して期待してないだろうから自由に作ろう」くらいの気構えで楽しく作ることに卒園アルバム制作の醍醐味があります。
もし、制作に関する悩みや問題を抱えられてるようでしたら、どうぞキッズドン!にご相談ください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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